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とく鍼灸院


腰痛

腰痛の原因(西洋医学的病態)


筋筋膜性腰痛症

日頃あまりスポーツや運動をすることなく、引っ越しや大掃除などで重量物を持ち上げたり野球やゴルフなど腰をひねるスポーツを急にしたり、不自由な姿勢を続けることことによっておこります。

日頃からクラブ活動等で定期的にスポーツをしている人には起きにくいです。たまに草野球、ゴルフ、子供の運動会に出て起こすことが多いです。また、大掃除や引っ越しなどできゅうに重量物の運搬などを余儀なくされたときに生じやすいです。

腰の身体支持組織のうち、筋・筋膜、腱などの軟部組織に加わった負荷により生じた炎症に起因します。

レントゲンなどの所見では明らかな以上を認めず、骨などの変化が認められない腰痛症の中で、腰部の筋肉・筋膜に過緊張状態や退行性変化が起こり、神経皮枝が筋膜を通過するところで刺激を受けて起こる腰痛です。

腰の脊柱起立筋の外側あたりや臀部に痛み、圧痛、筋肉の硬結などを触れます。急性期には疼痛による可動域制限、日常生活動作にも支障をきたします。

足の痛みや痺れなどの神経学的な所見は認めません。


椎間関節性腰痛症

椎間関節性腰椎症は後ろにふり向こうとした際や、スポーツでタックルをけたり、スイングをして腰を捻った時などに起こります。

病態は椎間関節の関節包の滑膜が陥頓(挟み込まれている)したり椎間関節の関節包の損傷が起こっています。


 椎間関節は腰椎後部にかかる重力を受けつつ、腰椎の回旋運動を制限しています。

腰椎は5つありますが、そのうちの18%~33%は会の腰椎で負担しています。そのため発症する部位は第4・5腰椎間、第5腰椎・第1仙椎間に多くみられます。

腰椎の前弯が強い人(反り腰の人)ほど椎間関節にかかる負担が大きくなるので椎間関節性腰痛症になる確率は上がってきます。


椎間関節性腰椎症の症状の特徴としては、背骨付近の腰の痛みを主とし、下肢痛が起こることです。臀部から太ももの裏にかけて痛みます。膝から下は痛むことはありません。

また、前屈した際にはあまり痛がらず、患側への側屈や後側屈で疼痛が誘発されます。


腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアとは腰椎同士の間に入っているクッションである椎間板の変性を基盤として、変性繊維輪の亀裂を破って髄核が突出または脱出したものです。

その突出した髄核が神経を圧迫することで、下肢のしびれなどをきたします。

腰椎の椎間板というのは固いゼリー(繊維輪)のまん中にさくらんぼ(髄核)が入っているような状態です。

25歳以上になると椎間板の退行変性が始まり、水分が抜けてきます。すると繊維輪に亀裂が入ります。

亀裂が入ったところから、髄核が飛び出すことでヘルニアとなります。その飛び出だ髄核が腰の神経を圧迫することで腰痛や足のしびれが生じます。


腰椎椎間板ヘルニアの種類には脱出型と突出型とがあります。

脱出型:髄核が繊維輪や後縦靭帯を破り完全に脱出している状態
突出型:繊維輪の一部を覆いつつ腫瘤状に膨隆している状態⇒一般的にはこの型のほうが多いです。

腰椎椎間板ヘルニアの症状の特徴

腰椎椎間板ヘルニアの特徴は腰痛と片側の足のしびれがあることで、痛みやしびれは運動や労働によって悪化し、安静で楽になる傾向にあります。

症状は急激に生じる場合と慢性緩徐に起こる場合があります。

急性の多くは重たいものを持ち上げることが誘因となります。腰痛が軽快すると圧迫された神経根の支配領域に放散する足の痛みとしびれ感が主体となります。足の痛みは咳やくしゃみで増悪します。

慢性の場合は同じ姿勢を続けることによっておこるお尻の痛み、足の重苦しい痛みが起こる傾向にあります。

かばうように手を腰に当てたり、状態をかがめ片側の膝を曲げたりして歩くようになります。

スポーツマンのヘルニアの場合は繊維輪、椎間板にかなり強い圧力がかかって脱出していることが多く愁訴が極めて取れにくいです。

腰椎椎間板ヘルニアの進行状況
ヘルニアの突出が経度で神経根を圧迫していないときは主に腰痛を中心として、背部、臀部などに境界不明瞭な鈍い痛みや重だるい痛みが生じます(前駆症状・椎間板由来の痛み)

ヘルニアの突出がひどくなってきて神経根が圧迫された時の主な症状は足のしびれや痛み、感覚の異常、運動麻痺、筋力低下が生じます。同時に腰痛を訴えます(じっとしていても痛みが持続する安静時痛)。

腰椎分離・すべり症

腰椎分離症とは脊椎の上関節突起と下関節突起の中間部(関節突起間部)で骨の連続が絶たれた状態をいいます。

原因は先天的な場合と、ほとんどが外力による疲労骨折です。

小学生から中学生の比較的骨が柔らかい年齢で好発するといわれています。第5腰椎が一番多く、次いで第4腰椎に発生します。


症状の特徴は無症状か腰臀部に鈍痛(鈍い痛み)を訴えるのが一般的です。腰痛や臀部痛を訴える時にはいたみは運動や労作により悪化し、安静により軽減する傾向を示すことが多いです。

レントゲンで確認すると、分離された上関節突起と下関節突起とが分離して白く見えます。犬の首輪のように見えることから「犬の首輪像」といわれます。


腰椎分離症のうち10%~20%がすべり症へと進展していきます。

上位の椎体が下位の椎体に対して、前方にすべりだします。

椎間板変性が滑りの発生、進行に大きな役割を果たしていると考えられており、椎間板の変性が起こりやすい40代に好発します。小中学生の時期にすべり症になった場合は重症化することが多いです。


すべり症の症状の特徴は起立時に起こる腰痛です。起立している時間が長時間になると腰痛と同時に下肢痛が起こりますが、座るか横向きで寝ることで、短時間で楽になります。

腰椎変性すべり症

40歳~50歳の女性に多くみられます。椎間関節や関節法の著しい変性による馬尾神経の圧迫されることで起こります。

症状の特徴は腰痛は中腰や重たい物をもち上げた際に強く感じ、足の痛みは階段を下りる時平地歩行時に痛みを訴えることが多いです。

脊椎圧迫骨折

体の老化は誰にでも起こります。白髪、顔のしわ、息が切れる、物覚えが悪くなるなど、これらのいわゆる老化現象の中で最も広く、すべての人に変化を示すものは「骨量の減少」です。

骨量減少骨粗鬆症は高齢の女性に多く発症します。特に閉経後の女性や高齢者(男性では80歳以上)が多いです。

円背、亀背、身長の短縮などがみられるようになります。

脊椎圧迫骨折の発症は日常の生活で尻餅をついてしまうなどの軽い衝撃で容易に骨折を起こします。転倒などの衝撃によって、脆弱した脊椎椎体が圧迫骨折を起こします。イメージとしてはアルミ缶を立てた状態にして上から足で踏みつけた状態になります。

好発部位は上位腰椎~下位腰椎、胸腰椎移行部です。

急性期は圧迫骨折によって、骨膜、骨内の神経が刺激されるため激しい腰痛に見舞われることがあります。なかには腰痛が軽度のあることもあるので圧迫骨折に気づかない方もいます。

慢性期では、激しい痛みはなくなりますが、背骨が変形してしまうので、脊柱支持機構への異常なストレスが原因となり、筋筋膜性、椎間関節性などの関連痛を発症します。


変形性腰椎症

私たしの背骨は25歳を過ぎたあたりから徐々に老化が始まります。それを退行変性といいます。背骨の退行変性による骨棘の形成・椎間板が狭くなる、椎間板の変性硬化などが生じ脊髄や神経根に影響を及ぼすものを変形性脊椎症といい、それが腰部で起こるものを変形性腰椎症といいます。

変形性腰椎症は、主に腰椎椎体の骨棘の形成すなわち骨増殖性変化による病態を示します。老化による骨の変形に伴い私たちの椎骨に骨の棘のようなものが形成されます。その骨が椎間板、靭帯、椎間関節などに影響を及ぼします。また骨の変形により、馬尻神経、神経根を圧迫する場合があり、足のしびれなどを引き起こすことがあります。

40歳代以上に多くみられ、若い時から重労働に従事してきた人や顔度なスポーツ歴のある人に高確率にみられます。

症状の特徴は徐々に発症する腰背痛、腰のこわばり感、また下肢のしびれ、痛みなどです。一般的に激しいものではなく、起床時、体を動かした時、長時間の起立・歩行、労働時などに増悪し、座位、臥位、安静で寛解します。二次的に腰部脊柱管狭窄症を生じている場合は間欠性跛行(ちょっと歩くと足がしびれて歩けなくなるが休むとまた歩けるようになる)、坐骨神経痛を生じることがあります。


腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管が様々な原因によって狭くなり、馬尾と神経根の障害をきたしている状態です。神経症状発現には腰部脊柱管を構成している神経周囲組織(椎間板・椎弓・椎間関節や黄色靭帯など)だけでなく、神経組織それ自体、および両者の混合により原因疾患としては変形性脊椎症が最も多いです。

症状の特徴としては歩行中に臀部や下肢痛、下肢のしびれなどで歩行ができなくなるが、しばしの休息で歩行ができるようになる間欠性跛行です。

神経の圧迫・障害される場所によって次の3つに分類できます。

①馬尾性間欠性跛行
主訴はしびれです。痛みはあまりありまん。会陰部の知覚障害や頻尿、尿失禁などの膀胱直腸障害を伴います。

②神経根性間欠性跛行
痛みが特徴です。脊柱管狭窄症の大多数がこの群に属します。前かがみの姿勢で楽になります。

③混合性間欠性跛行
①と②が同時に起こります。

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