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鍼灸治療の刺激量について
鍼灸治療では、鍼やお灸に対する患者さんの反応が各々で違ってきます。したがって、薬の治療のように同じ症状の患者さんに同じように治療をしていても鍼灸治療の効果が全く違ってくるということが多くあります。
そのために鍼灸治療では、患者さんの体質や環境、病症などを考慮に入れて鍼灸の刺激量を加減していきます。
鍼灸の刺激量を変えるというのは主に鍼の太さ、鍼の深さ、鍼を上下に動かすのか、鍼の本数、お灸の熱さなどを調節していくことをいいます。
具体的に刺激量をどう変えていくか?
刺激量を変えていく目安になってくるのが、体質・年齢・男女差・職業・症状の急性、慢性など罹患期間・鍼灸治療の経験の有無となります。体質
皮膚が厚くしまっていて、色が黒く肉が柔らかい人は刺激に関して反応しにくいため用いる鍼は太目にし、やや深めに鍼をします。逆に皮膚が薄くて、色が白く、肉が固い人は刺激に対して過敏であることが多く、細めの鍼を使用し、浅く鍼をします。
年齢
高齢者の方は若い方よりも気や血が動きにくいため、やや太い鍼を用います。小児は気や血が非常にめぐりやすいため、皮膚をこするだけでも効果があるので、皮膚をこするだけの小児鍼を用います。
男女
基本的には男性の方が女性よりも体格がよく、刺激の量が多くなりがちですが、個々により体形体質が異なりますので、気を付けてみていく必要があります。職業
肉体労働者の方のほうがデスクワークなどの方に比べると刺激量は多くなります。症状の時間経過
症状が発症して急性期であったり、炎症性の病症については浅い鍼で軽い刺激量で行います。症状が慢性の場合は比較的太目の鍼を用いて鍼数も多くします。
鍼灸治療の経験の有無
鍼灸治療が初めての場合はいきなり強い刺激を与えてしまうと体の反応が強すぎ、次の日疲れてしまったり、だるくなることがあるので、刺激の量を少なめにし、鍼灸治療が慣れてくるのに従って徐々に刺激の量を増やしていくようにします。鍼灸の刺激量は鍼灸治療の治療効果に大きく関係があるため、鍼やお灸をしていく際に常に考えなければいけません。
もし、現在鍼灸治療に通っていて効果が出にくい方や鍼灸治療後に体がだるくなるといった方は刺激の量を調節してもらうとよいかもしれません。
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