線維筋痛症・線維性筋痛症候群について
線維筋痛症とは3か月以上持続する
- 体の広範囲の痛み
- 疲労感
- 朝のこわばり
- しびれ
- 睡眠障害
などの症状をきたす原因不明の疾患です。
20歳~60歳代の女性に多くみられる疾患です。
診断方法は?
近年では線維筋痛症という診断が浸透してきていますが、まだ一般的ではありません。診断するうえでこの疾患の存在を認識することが必要となってきます。
しばしばほかの膠原病疾患との鑑別が必要となります。
抗核抗体検査でわずかに陽性を認める場合がありますが、基本的には血液検査やX線検査での異常は認めません。
全身の広範囲の疼痛、身体の18か所の圧痛点のうち11か所以上で陽性であることなどを参考にして診断されます。
線維筋痛症の治療は?
線維筋痛症の治療としてはNSAID,抗うつ薬などが用いられます。運動療法や温熱療法なども行われます。
しかし、実際にはこれといった治療法が見つかっていないの現状です。
線維筋痛症の鍼灸治療
線維筋痛症を東洋医学的に考えると肝との関連性が深いと考えられます。
肝陽上亢
精神的ストレスや飲食の失調、疲労などのげんいんが 総合して起こります。肝陰が不足することで肝陽を抑制できずに陽気が浮上することで起こります。
めまいや耳鳴り、頭痛、精神的興奮、怒りっぽい、足や腰のだるさ、不眠などの症状を起こします。
肝火上炎
慢性的なストレスが限界を超えたり、激怒するなど情緒が急激に変動することで発症します。
イライラ、めまい、頭痛、口が苦い、肋骨付近の痛み、不眠、便秘などがみられます。
肝血虚
失血が多かったり、慢性病、産後で血を多く消耗したり、胃腸の調子が悪く食事をしっかりとれないことで血が生成できないなどの理由で肝血が不足することで起こります。
目の違和感、手足のしびれ、痙攣、筋肉の引きつり、不眠、月経不順などの症状が起こります。
ストレスが大きく関与しているのか、身体が虚弱になっているかによって施術の方針が異なってきます。
難治性の症状ですが、鍼灸治療によって線維筋痛症の症状が改善したケースもありますので、お悩みの方は一度ご相談ください。