のぼせについて

冬になって、寒いところから暖かいところへ入ると顔がボーと火照ったりすることがあります。また、お風呂に入りすぎたときものぼせることがあります。

普段でもこれと同じように顔が急に熱くなったり、ほてることがあります。ホットフラッシュと呼ばれることもあります。更年期障害や自律神経失調症などの症状でも見られます。

のぼせの東洋医学的な解釈

のぼせを東洋医学的に解釈すると「内熱」です。内熱というのは身体の陰陽のバランスが失調し、陽熱が有余(ありあまっている)な状態です。

なぜ、熱が有り余る状態になるかというと、陰が不足するか陽が亢進するすることで起こります。

具体的に説明すると陰が不足するというのは失血や乾燥、慢性病などで血や津液(体のなかの水分)が不足すると体を潤したり、栄養する働きが弱くなります。また血や津液は体を熱くなりすぎないようにする働きがあるので、これらが不足することで相対的に陽気が高ぶり内熱が生じます。

次に陽の亢進ですが、これは怒りやイライラした気持ち、精神的な興奮や不安などが過度になることによって陽気が必要以上に高まってしまい内熱が発生する状態です。怒った時に頭がカーッとするというのがこれにあたります。

熱というのは基本的に上に上がる性質がありますので、頭・顔面部に熱が上がりのぼせとして感じるようになります。内熱で起こる他の症状としてはめまい・頭痛・ふらつき・耳鳴りなどがあります。

のぼせの時に使うツボ

のぼせの時には頭のてっぺんにある百会というツボを使って気を下げます。

百会のほかには勇泉気海というツボを使います。

胃腸が弱っていて内熱のあるものは衝陽というツボを使います。

のぼせの時の対処法

のぼせは頭に熱が上がっている状態ですので、足の裏を温めることで熱を下に下げることができます。

また、肩こり・首のこりなどを伴っている場合は肩や首をほぐすことで、熱を発散しやすくなります。頭のマッサージも効果的です。

血圧などが非常に高い場合にものぼせが起こることがあり、放っておくと危険な場合がありますので、あまりにものぼせが起こる場合は病院を一度受診するようにしてください。

自律神経のバランスが崩れたことで起こるのぼせなどは鍼灸治療が非常に有効ですので、お困りな場合は一度お試しください。