肋間神経痛について
肋間神経痛とは脇腹や胸、背中などに痛みの走る症状の総称をいいます。
その痛みが肋間神経の走行上に現れることから肋間神経痛と呼ばれます。
肋間神経痛の痛みの特徴としてはチクチクとした刺されるような痛みが出ることが多いです。
いつも痛みがあるわけではなく数分間痛みが出ては消えるということを繰り返すことが多いです。
肋間神経痛の原因
肋間神経痛は肋骨に沿って走行する肋間神経が何らかの原因で刺激された際に起こります。
まれではありますが、ストレスなどを感じることで、肋間神経が刺激されていなくても痛みが出ることもあります。
肋間神経痛の原因として考えられるものは
- 帯状疱疹後神経痛
- 肋骨骨折
- 肋間神経絞扼
などがあげられます。
帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹後神経痛は帯状疱疹が起きた後に起こる神経痛のことです。
帯状疱疹が肋骨に沿うように出た後に痛みが起こります。帯状疱疹は帯状疱疹ウイルスに感染した後、神経に潜伏感染していますが、疲労などによって免疫力が低下することで、水泡とともにかゆみや痛みが現れます。
水泡が完治したのにも関わらず、痛みが残るというのが帯状疱疹後神経痛です。
だいたいが2週間から4週間で治りますが、それ以上たっても治らない場合は難治性となります。
肋骨骨折
肋骨骨折による肋間神経痛は肋骨を骨折したり、肋骨にヒビがはいったりすることで起こります。
肋骨は比較的折れやすく、骨粗鬆症の方であればちょっとろっ骨をぶつけたり、くしゃみをすることで骨折したり、ヒビがはいることがあります。
肋間神経絞扼
肋間神経絞扼は肋間神経が筋肉と肋骨の間で挟み込まれる(絞扼される)ことをいいます。肋間神経が挟み込まれ刺激されることで、神経痛が起こります。
筋肉が疲労していたり、緊張することで痛みが出やすくなります。
体をねじったり、ひねったり、変な姿勢を長く続けていると出ることが多いです。
そのほか、がんが脊椎や肋骨に転移した際にも痛みが起こることがります。
肋間神経痛の一般的な治療
肋間神経痛の治療は基本は消炎鎮痛剤の軟膏や湿布などが処方されます。
治りが悪い場合は神経痛に用いるリリカが処方されたり、過度なストレスが影響していると考えられる場合は向精神薬などが処方されることもあります。
肋間神経痛の鍼灸治療
肋間神経痛は基本的には鍼灸の適応疾患となります。
痛みの原因となっている肋間神経の走行上に鍼灸治療をすることで、痛みが緩和することが非常に多いです。
帯状疱疹が出ている場合は、病院での治療を最優先し、治療をするようにしてください。帯状疱疹後に痛みが残っている場合は鍼灸治療が適しているように思います。
がんが原因で痛みが出ることもありますので、肋間神経痛の原因が何なのかを医療機関の検査で確認することをお勧めします。
明確な原因がないにもかかわらず、肋間神経痛がなかなか治らないという場合は鍼灸治療が適応となり、改善するケースが多いので、治療の選択肢の一つとして考えるこ
とをお勧めします。