花粉症のツボ

2月の後半から3月にかけて、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなど花粉症を持っている人には非常につらい季節となります。

花粉症は植物の花粉が原因で起こるアレルギーです。

多くの人にとっては花粉症は春に発症しますが、実は花粉症は春だけでなく一年中起こります。

一般的な花粉症の原因となる花粉はスギ花粉ですが、人によってはイネやブタクサなどの花粉にアレルギーを持っていることもあります。ひどくなると一年中何らかの花粉にアレルギー反応が出ているということもあります。

花粉の時期を下の表にまとめてみました。

植物 時期
スギ 2~4月
ヒノキ 3~5月
ハンノキ 1~3月
クヌギ 4~6月
ケヤキ 4~5月
カシ 4~5月
イネ科 4~10月
ダテ 4~5月
ブタクサ 8~10月
ヨモギ 8~9月
カナムグラ 8~11月
イラクサ 8~10月

花粉症の症状はくしゃみ・鼻水・鼻水・鼻づまり・目のかゆみの4つが4大症状といわれています。

東洋医学からみる花粉症

ひとことで花粉症といっても目に来る人、鼻にくるひとなど症状の出方は人さまざまです。花粉症の症状によって、いくつかの分類に分けることができます。

鍼灸では花粉症は「風邪」の一種と考え、その原因から

  1. 風寒型
  2. 風熱型
  3. 肝鬱型
  4. 内熱型

の4つに分類することが出来ます。

風寒型

名前の通り寒さと風が原因となっておこるものです。身体の抵抗力が弱っているときに、寒さにさらされることで起こるもです。

みず鼻、痰、頭痛や咳など風邪の症状によく似ています。もともと虚弱体質で元気がなく疲れやすい人に多くみられます。

風寒型の花粉症に効果的なツボは

合谷(ごうこく)
尺沢(しゃくたく)
肺兪(はいゆ)
上星(じょうせい)

となります。

風熱型

風熱型は風寒型に比べると症状がきつくなります。

鼻水は粘り気が強く、痰も黄色みが強い色となります。口がネバネバしたり、発熱などの症状がみられます。目は涙が出やすく、熱く感じたり、目の違和感やコロコロ館などを自覚Ⓚすることもあります。

比較的元気で体力がある人がかかりやすいとされています。脂っこいもの、スナック菓子、お菓子などの過食する人は体に熱を溜めることが多くなるので、症状を悪化させることがあります。

風熱型の花粉症に効果的なツボは

百会(ひゃくえ)
少沢(しょうたく)
商陽(しょうよう)
少商(しょうしょう)

となります。

肝鬱型

花粉症の中で最近特に多いタイプです。花粉の飛散量が多いからといってすべての人が花粉症になるわけではありません。

花粉症はアレルギー反応なのですが、ストレスによって増悪する傾向にあります。アレルギー性の病気は自律神経のバランスが良くないときに症状が悪化する傾向にあります。

このタイプの症状は鼻水や鼻づまりなどの症状以外に、精神的にイライラしたり鬱々として嫌なことがあると症状が悪化します。そして季肋部に違和感が出たり、頭痛や頭重感を伴います。

肝鬱型の花粉症に効果的なツボは

合谷(ごうこく)
太衝(たいしょう)
肝兪(かんゆ)
胆兪(たんゆ)

となります。

この花粉症はストレスをためないことが重要です。

内熱型

内熱型では目のかゆみ、目の充血、目の乾燥が顕著に現れます。また、興奮すると赤ら顔になったり、不眠症やイライラを起こすこともあります。

このタイプは夜更かしをしたり、疲労が蓄積をしたりする人に多くみられます。

内熱型の花粉症に効果的なツボは

百会(ひゃくえ)
行間(こうかん)
照海(しょうかい)
腎兪(じんゆ)

となります。

花粉症はアレルギーの症状なので、体の内部環境が症状に大きな影響を及ぼします。虚弱体質であったり、日常生活の乱れなどがあると症状が悪化したり、また今まで症状がなかった人が症状が出だしたということもあります。

花粉症のある人はこれらのツボを刺激したり、食生活、規則正しい生活習慣を心がけて辛い季節をのりきってください。